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9月18日に、2011年8月度のニールセン・インターネット視聴率が発表された。なお、先月からはGoogle+も比較対象に追加している。8月は、全サービスが堅調に伸びたが、やはりFacebookの成長性は際立ち、ついに1000万人の大台にのった。Google+に関しては、パネルにおける利用者が少なく、データの信頼性に問題がありと付記されているのでご注意いただきたい。データ元は、ネットレイティングス社提供によるインターネット利用動向調査「Neilsen/NetRatings NetView」サービス。対象は「一般家庭および職場のPCユーザー」としている。

 



利用者数でいくと、mixiは1492万人(前月比106%)と増加し、Twitterの1496万人(同100%)に迫った。また、Facebookは1083万人(前月比114%)と1000万人を突破した。Google+は17万人(前月比182%)に留まっている。またペーシビューや利用時間では、mixiが他を圧倒しているが、Facebookの平均利用時間が前月比126%アップとなり、活性化もあわせてすすんでいることがわかった。

 

Twitter訪問者数には専用クライアント(TweetDeck, Hootsuite等)のアクセスは含まれていないため、実際のユーザー数はもう少し多い。参考まで、Twitter社のブログによると、Twitter.comユーザーは全Twitterユーザーの約78%とのこと。この数値を単純に適用すると、8月度のTwitterユーザーは約1918万人、対PCネット人口に対するリーチ率で30.2%となる。

  

ただし、このデータはあくまでPCを前提とした訪問者数(下図の①)であり、携帯利用者を含まないこと、非会員を含んでいることに注意いただきたい。




mixiの決算発表およびSocialBakers最新データ、FindPeople onPlus最新データを引用し、各社の ①訪問者数(PCのみ。非会員を含む)、②アクティブ会員数(月1回以上訪問する会員数)、③登録会員数を比較すると、次表のようになる。

               

参考まで、Netviewから毎週発表されている週次統計を時系列で表にまとめてみた。

   

これは週次のアクティブユーザー(週で1回以上アクセスしたユーザー)をあらわしている。週次データでもGoogle+ は訪問者が少ないため、データ信頼性に問題ありと掲示されている。鳴物入りで登場し、メディアが過熱気味に報道していたGoogle+だったが、残念ながら現時点では低いレベルに留まり、活性化のきざしはあらわれていない。


続いて、三社のPCベースの利用者数推移を見てみよう。

    

  
Facebookの堅実な成長ぶりが目立つが、mixiがここに来て加速しはじめ、Twitterを再逆転しそうな気配がある。次月はmixiページ効果も予想され、PCベースでの再成長のきざしが見えてきた。


なお、ニールセン調査ではないが、参考まで、2011年7月度のDocomo多機能携帯(スマートフォンを含まず)におけるインターネット視聴率調査をあわせて紹介しておこう。調査元はVideo Research Interactiveだ。

 




 

このグラフを見てわかる通り、PCと比較して、多機能携帯の利用者においては未だにmixiがTwitterとFacebookを圧倒しているが、下降傾向な点が気になるところだ。ただし、このデータには、TwitterやFacebookが強いスマートフォンの統計は入っていないことに注意したい。
多機能携帯からスマートフォンへのシフトも影響しているだろう。


さて、ニールセン調査に戻り、三サービスの最新利用時間推移、ページビュー推移を見てみよう。

 


 



利用時間、ベージビューいずれも、依然としてmixiが他を圧倒しているが、Facebookが堅調に伸び、いずれにおいてもTwitterを逆転した。

 

ここで、平均滞在時間で比較してみよう。次の表は、今回の2011年7月国内調査結果と、2010年2月ニールセン調査結果(10ヶ国平均)を比較すると次のようになる。

             


この表を見ると、日本のTwitterユーザーの月間平均利用時間は29分と、10ヶ国平均より少ないことがわかる。またFacebookは49分と10ヶ国平均をはるかに下回っており、まだまだ成長余地がありそうだ。Google+は6分。これは登録と初期閲覧のみの利用者が多いことをあらわしている。

 

続いて、これら4サービスの利用者の重なりのデータをチェックしてみよう。

 



この表は、例えばmixiユーザーの48.9%はTwitterを、36.0%はFacebookを、0.8%はGoogle+を利用しているということを表している。

   

なお、Google+に関してはこちらの記事にて考察しているので、ご興味ある方はあわせて参照してほしい。

Google+、その国内アクセス状況、サービスの強み、今後の展開を予測する (2011/8) 

 

 
■ インターネット利用動向調査「Nielsen/NetRatings NetView」に関して

インターネット利用動向調査「Nielsen/NetRatings NetView」は、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにネットレイティングス株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細はこちらまで。

 

 


【過去のニールセン/VRI調査 定点観測記事】

Ameba, GREE, Mobage, mixi, 2011年7月最新VRI調査  (2011/9) 

mixi, Twitter, Facebook, Google+ 2011年7月最新ニールセン調査  (2011/8) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi, 2011年6月最新VRI調査  (2011/8) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年6月最新ニールセン調査  (2011/7) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi 2011年5月最新VRI調査  (2011/7) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年5月最新ニールセン調査  (2011/6) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi 2011年4月最新VRI調査  (2011/6) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年4月最新ニールセン調査  (2011/5) 

GREE, Ameba, Mobage, mixi 2011年3月最新VRI調査 (2011/05) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年3月最新ニールセン調査 (2011/04) 

GREE, Ameba, Mobage, mixi 2011年2月最新VRI調査 (2011/03) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年2月最新ニールセン調査 (2011/03) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年1月最新ニールセン調査 (2011/02) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年12月最新ニールセン調査 (2011/01) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年11月最新ニールセン調査 (2010/12) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年10月ニールセン調査 (2010/11) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年9月ニールセン調査 (2010/10) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年8月ニールセン調査  (2010/09) 

 

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In the looopでは、PCおよび携帯とわけて、それぞれ月1回、ソーシャルメディア最新視聴率をご紹介している。

PCベースの最新視聴率データ

mixi, Twitter, Facebook, Google+ 2011年7月最新ニールセン調査  (2011/8) 
携帯(Docomo多機能携帯)ベースの最新視聴率データ

Ameba, GREE, Mobage, mixi, 2011年6月最新VRI調査  (2011/8) 

 

視聴率データは、それぞれPCはネットレイティングス社「Neilsen/NetRatings Netview」、携帯はビデオリサーチ・インタラクティブ社の「Mobile Media Measurement for i-mode」から提供をいただいている。ただし、携帯視聴率の方は、対象キャリアが国内約50%のシェアを持つNTTドコモのみ、またスマートフォンは対象外としている点にご注意いたたきたい。

 

当記事では、ソーシャルメディアサイトの携帯ネット視聴率、2011年7月分をお届けしたい。

 

 
■ 携帯サイト(ドコモ多機能携帯)の視聴ランキングについて

 

まずは全携帯サイトの視聴データランキングからトップ20を紹介しよう。




それぞれの携帯サイトに関して、推定接触者数(千人)、リーチ率、平均訪問回数、推定視聴ページ数(千回)、平均視聴ベージ数、平均利用時間が調査されている。基礎となる2010年推定人口テーブルではドコモiモード月次利用者を約2170万人としている。


ソーシャルメディア系では、Ameba(Amebaモバイル)は前回同様の5位。GREEは先月13位から15位、Mobageは18位から28位、mixiは22位で変わらず。Mobageの下落が目立つ月となった。リーチ率ではそれほど目立たないソーシャルメディア系サイトだが、訪問回数や利用時間では突出しており、他の携帯サービスと比較して圧倒的なスティッキネスを誇っている。

 

この中から、ソーシャルメディア系携帯サイトを抽出すると以下のようになる。

          


なお、ameba.jpの数値にはameblo.jpを、mixi.jpの数値にはmixi.netを、それぞれ含んだ統計値としている。接触者数とリーチ率ではAmeba、平均訪問回数ではmixi、視聴ページ数と平均利用時間ではGREEとMobage、それぞれ強い分野が明確にあらわれている点が興味深い。

  

 
■ 推定接触者数、推定視聴ページ数、推定総利用時間の時系列推移について


続いて、これら4サービスの推定接触者数(月次ユニーク訪問者数と同義)、推定視聴ページ数(月次ページビューと同義)、推定総利用時間(月次利用時間と同義)をそれぞれ時系列で比較してみよう。なお、推定総利用時間は、推定接触者数に平均利用時間をかけ合わせることで算出している。また、この調査は携帯シェア50%のドコモを対象としており、二倍すればおおよそ携帯アクセス状況に近いと見ることもできるだろう。ただし現時点ではスマートフォンは対象外となっている点に注意したい。

 



まず、推定接触者数でみると、Amebaが6ヶ月連続でトップを維持し、GREE、mixi、Mobageと続いた。ただ、全体的にスマートフォン移行の影響で、明確なダウントレンドとなっている。例えば半年前と比較すると、Amebaが▲1%、GREEが▲28%、Mobageが▲29%、mixiが▲17%と、それぞれ減少が続いている。


なお、四社の最新スマートフォン対応については、下記記事にて詳細を記載しているのでご参考に。

直近決算発表に基づくmixi、GREE、Mobage、Amebaの業績比較  (2011/8) 

 


 



一方、この二つのチャートは、推定視聴ページ数(上図)と推定総滞在時間(下図)の時系列推移だ。視聴ベージ数ではMobageが、視聴時間ではGREEがリードしている。接触者数でトップのAmebaだが、ページ数と利用時間で比較すると、他サービスの20-25%程度に留まっている。MObageは接触者数では大きく数字を落としたが、ページビューや利用時間では横ばいとなっている。

 

 
■ 利用者属性(学生、主婦、職業人)別、リーチ率と平均利用時間について


最後に、属性別 (学生、主婦、職業人) のリーチ率と平均利用時間を見てみよう。なお、2011年7月のiモード推定月次利用者数は、職業人は1216万人(対前月比▲6%)、学生が333万人(▲9%)、主婦が282万人(▲0%)、無職その他が212万人(▲2%)と、学生や職業人を中心にスマートフォン移行が本格的に進みはじめたように見受けられる。




リーチ率では、職業人、学生、主婦、無職他を通して、Amebaがトップとなった。Amebaとmixi、GREEとMobageは、ユーザー層がほぼ同一傾向にあることも明確にわかる。全サービスを通じて、学生と無職他層の携帯コンテンツ利用率が高く、職業人や主婦は10-20%程度少ない傾向にある。

  



最後に、属性別の平均利用時間を見てみよう。もともとMobageが非常に強かった無職他のエリアにおいて、GREEがこの2ヶ月で急騰、Mobageと同等になっている。学生におけるmixiの強さも特徴的だ。日常的にコミュニケーションで利用していることをあらわしている。

 

 

 
■ モバイル・インターネット視聴データ Mobile Media Measurement(β) について

ビデオリサーチインタラクティブ社の提供するMobile Media Measurementは、アクチュアルでのモバイル・インターネット視聴データを取りまとめたものを、ASPによるサービスにて提供するもので、i-modeユーザー版とYahoo!ケータイユーザー版があります。詳細は こちら まで。

  • 調査対象者 全国の男女15歳以上のi-mode利用者
  • 標本抽出法 ドコモプレミアクラブ会員より抽出
  • 視聴データ取得方法 NTTドコモの「iモードアクセス履歴検索サービス」に調査対象者が加入し、定期的にアクセス履歴データを取得し、VRIにデータ転送
  • データ更新頻度

     ログデータ:毎月末に前月分データを更新


     アンケートデータ:毎年秋頃更新予定
  • 調査標本数 2010年8月時点/約2600サンプル (ただし毎月変動します)  

 

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【国内外SNS関連】

mixi, Twitter, Facebook 2011年6月最新ニールセン調査  (2011/7) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi 2011年5月最新VRI調査    (2011/7) 

Facebook, Myspace, Linkedin, Twitter 米国最新ソーシャルネットワーク動向   (2011/6) 

直近決算発表に基づくmixi、GREE、Mobage、Amebaの業績比較 (2011/5) 

主要SNSビジネスモデル比較 〜 mixi、GREE、Mobage、Facebook、Twitter (2011/4) 

 

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国内4大ソーシャルアプリ・プラットフォーム、mixi、GREE、Mobage、Amebaを運営する4社の2011年4-6月期決算が出揃った。4サービスを取り巻く外部環境は、多機能携帯の成熟やスマートフォンの急成長、Facebookなど海外勢の急追で、まさに激変期にあると言えるだろう。さらに広告を中心に震災の影響も色濃くあらわれた。それらも踏まえ、業績比較やサービス比較などを多面的な考察してゆきたい。


なお,この分析レポートは,各社が投資家向けに公表している最新の決算報告,および広告代理店・クライアント向けに発行している媒体資料を主要な情報ソースとしている。また、ネットレイティングス社「Neilsen/NetRatings NetView」およびビデオリサーチインタラクティブ社「Mobile Media Mesurement」による視聴データ調査、さらに三菱UFJモルガンスタンレー証券リサーチ資料、ミログ社Android統計データも参考にさせていただいた。

 

当記事においては,それらの客観的な数値に基づき、できる限り公平な視点で、各社の業績やサービスを比較することを心がけている。

   

 
■ 各社の最新四半期(2011年4-6月期)、全社業績比較について


まず、各社の最新四半期決算資料に基づき、企業としての財務分析からはじめたい。

       


2011年4-6月期 全社売上および利益の比較チャート】

この中で「前期比」とは2011年1-3月期との比較、また「利益率」は営業利益率を示している。売上、利益ともDeNAがトップ。ただし成長率が最も高いのはGREEで、ライバルのモバゲーを急追している。mixiは売上・利益とも大幅にダウンした。売上下降は会計基準の変更(広告売上高をネット計上とした)が大きいが、旧基準で比較しても売上3,671(百万円)、前期比83%となり、二期連続で売上・利益ともダウンとなった。

 

四社からSNS関連事業のみを抽出し、その売上高を比較したのが次のグラフだ。
   
【2011年4-6月期 SNS事業売上の比較チャート】

 

震災の影響が大きい。課金売上は堅調だが、広告売上は明暗が分かれる結果となった。広告売上に関してディーツーコミュニケーションズ、本間広宣氏の見解をご紹介しておきたい。「震災以降、全体的に広告需要は減少した。3月分の広告掲載を止める広告主が相次ぐ中、mixi、Yahooはキャンセルを受け付けなかったのに対して、Mobage、GREE、Amebaはキャンセルを受け付け、同額の出稿を4-6月期にスライドさせた。これにより後者は4-6月期の需要減少を3月のスライド分で補えた。またMobage、GREEにおいては震災の影響が少ないゲームデベロッパーからの広告売上があるのも強みとなった。にも関わらずMobagaの売上が減少したのは、一般広告主のタイアップ(キャンペーン)比率が高かったためと思われる。」

 
課金売上は、内製ゲーム(自社開発)、提携ゲーム(共同開発)、オープンゲーム(サードパーティ開発)の三種類に分類できる。Mobageを例にとると「怪盗ロワイヤル」が内製、「ガンダムロワイヤル」(DeNA + バンダイナムコゲームス) が提携、「戦国コレクション」(コナミエンタテインメント) がオープンとなる。Mobage、GREE課金売上のベースとなるコイン消費の内訳を推定したのが下記のグラフだ。上図はMobage、下図はGREE、それぞれ2011年1-3月期までの時系列変化を示している。

【Mobageコイン消費の時系列推移 by 三菱東京モルガンスタンレー証券】

【GREEコイン消費の時系列推移 by 三菱東京モルガンスタンレー証券】

  

情報元は三菱UFJモルガンスタンレー証券、荒木正人氏の分析だ。GREE、Mobageのオープン化は順調にすすんでおり、特にGREEは開始わずか9ヶ月でオープンゲーム比率41%にまで急成長させた。なお、mixiは100%オープンゲーム、Amebaは逆に100%内製ゲームとなっている。

 
個別ゲームの推移を見てみよう。Mobageは上位に変動なしだが、GMSがトップ20に複数食い込んでいるのが目立つ。GREEでは、男性向けに「ワル系」、女性向けに「きわどい恋愛系」がヒットしている。既存ゲームメーカーなど大手コンテンツ企業の強さも相変わらずだ。「ドラゴンコレクション(GREE)」「戦国コレクション(Mobage)」などを提供しているコナミは、当期4-6月期でソーシャルゲームが前年同期比3.5倍の78億円となり不調の家庭用ゲーム77億円を超えたと発表し、話題になった。

 

■ 各サービスのインターネット視聴率および会員属性について


各サービスのインターネット視聴率を多面的に分析したい。まず登録会員数から。


【2010年9月 – 2011年6月 登録会員数推移比較チャート】


会員数でモバゲーの伸びが著しいのはYahoo!Mobageの影響だ。ただしこれらは登録会員数で、実際にアクティブな利用者数ではない。4社の中で唯一公表しているmixiの場合、アクティブ会員数(月に1回以上ログインした会員数)は1535万人、アクティブ率62%だ。他サービスは60%未満と推測される。

 

続いてページビューだが、Mobageは2010年8月から、GREEは2011年1月からそれぞれ非公開としているため、比較は困難となった。ここでは参考データとして、ビデオリサーチインタラクティブ社の最新統計サマリーを掲載したい。対象はDocomo多機能携帯で、PCやスマートフォンは含まれていない。

 

【2011年6月 Docomo多機能携帯ベースの視聴データ分析】


【2010年10月 – 2011年6月 Docomo多機能携帯ベースのページビュー推移】

 

いずれも多機能携帯のページビューはスマートフォンに押されて頭打ち傾向にあり、Ameba以外は微減傾向に転じた。2011年6月時点の端末種別ページビューは次の通り。データを開示しているmixiとAmebaのみを対象とした。

 

【2011年6月期 端末種別ペーシビューの比較チャート】

 

依然として多機能携帯からのアクセスが大部分を占めているが、スマートフォン・アクセスは着実に増加、全アクセスの5%強を占めている。またAmebaは、この4社の中では最もPC比率が高いサービスであることがわかる。

 

さらにネットレイティングス社NetViewによるPCの最新視聴データも掲載しておきたい。分析対象としては、ゲーム系を中心に、mixi、Yahoo!モバゲー、Amebaビグ、ハンゲームをピックアップした。

 
【2011年6月 PCベースの視聴データ分析】

 

【2010年9月 – 2011年6月 PCベースの訪問者推移】

 

4サービスの中ではmixiがリーチ率で圧倒しているが、後発のYahoo!モバゲーも400万人を超え、堅調にユーザーを増加させていることがわかる。

 

また各社が発表している会員属性(性別、年齢別)も付記しておきたい。ここでは主力としている携帯サービスのみを対象とした。




携帯サービスに絞ると、若年層や女性が際立つ傾向にある。なお、国内主要SNSサービスのPCおよび携帯のインターネット視聴率については、当ブログにて毎月発表している。ご参考まで。

 

mixi, Twitter, Facebook, Google+ 2011年7月最新ニールセン調査  (2011/8) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi, 2011年6月最新VRI調査  (2011/8) 

 

 
■ 各サービスのARPU比較について


さらに,各社のマネタイズ特性を探るために,会員あたりの月売上高(以下、ARPU: Average Revenue per Userと省略)を比較をしてみたい。


【2011年4-6月期 広告ARPU、課金ARPUの比較チャート】

 

この表は,各サービスが会員一人あたり月にどのくらいの売上をあげているかを示したものだ。例えばmixiでは、1登録会員につき、広告で27円/月(広告ARPU)、会員課金で10円/月(会員ARPU)、合計37円/月(総ARPU)の売上を上げたということを意味する。


広告ARPUで強いmixiとAmebaは、PCベースがしっかりしている点、女性会員が多い点で媒体価値が高い。ただし、広告ARPUの差異は小さく、業績に直結するのは課金ARPUの差だ。

 

【2010年3-12月 ARPU推移】


時系列でARPU推移を見ると、Mobageが350円前後で頭打ちとなっているのに対して、GREEがARPUを急伸させライバルMobageを急追した。mixiは広告売上げの会計基準見直しのため、ARPUが大幅に下落した。例えばMobageの誇る人気ゲーム「怪盗ロワイヤル」は、本体Mobage以外にmixiにも提供しているが、Mobage版のARPUはmixi版の約10倍とのこと。収益性の高いオープンゲームにおいては、mixiのようなリアル友人系より、MobageやGREEのようなバーチャル系SNSの方が強いことがわかる。

 

 
■ 各サービスのスマートフォン対応について


  
国内4サービスにとって最大の脅威は、現主戦場である多機能携帯電話が成熟化し、シェアの低下が予想されていること。多機能携帯にかわり最重要ゲーム端末になるのはスマートフォン、iPhoneとAndroidだ。5月10日に発表されたMM総研の調査(リリース)によると、2011年度の国内スマートフォン予想出荷台数は対前年比2.1倍にあたる1820万台。これは国内全携帯出荷台数の47%にもあたる。

 

このような急激な外部環境の変化を前に、各社ともスマートフォン対応を加速している。下記表に、国内の主要なソーシャルアプリ・プラットフォーマーの対応状況をまとめてみた。

 
      

【各社のマルチ・プラットフォーム化 対応状況】



GREE、Mobageの二社は、国内において多機能携帯利用者のスマートフォン誘導に成功しつつあり、現在の高収益基盤を確保しつつあるが、課題は両者とも海外展開だろう。それぞれ目も離せぬ勢いでラッシュを繰り広げているが、今後の見通しに先行き不透明感があるのは否めない。日本発、世界最大のゲームプラットフォームが現実化するか、期待をこめて注視したいところだ。


最後に、Androidアプリを開発するミログ社から提供されているAndroid端末利用実態調査から、SNS関連のAndroidアプリ利用状況を見てみたい。なお、ミログ社のAndroid利用実態調査の詳細は こちら をどうぞ。このデータは日本で利用されているAndroid数万台をベースに、7/16〜8/15までの直近一ヶ月間を対象としたものだ。キャリアはDocomo46%、au38%、Softbank16%と正規分布に近い。


ではまず、アプリの起動台数から。対象はmixi、GREE、Mobage、Ameba、Facebook、TwitterのAndroidアプリ。さらにゲームとして5種類、Mobageからは麻雀、GREEからは釣り★スタ、モンプラ、クリノッペ、ドリランド。Mobage Android版はゲームがMobageアプリ内に内包されているものが多いため、一種類のみのピックアップとなった。


【Androidアプリ 起動台数調査】


この図は、各種Androidアプリの起動状況をあらわしている。例えば、mixiは全端末の13.8%で起動された。言い換えると「mixiアプリの月次アクティブユーザーは、Andorid利用者の13.8%と推定される」ということだ。これを見ると、mixi、Twitter、Facebookが13%台で3トップ、続いてGREE、Mobage。Amebaは出遅れている。GREEやMobage連携ゲームはアプリから起動することもできるが、多くのユーザーはポータルであるGREEやMobageから各ゲームにうつる動線を取っている。現在スマホでゲームをしているユーザーの多くは多機能携帯からの乗り換え組、つまりGREEないしMobageの既存顧客であること、また広告の集中投下により想起率が向上したことなどが理由として考えられる。

 

つづいて、各アプリの利用頻度を見てみよう。


これは、月次アクティブユーザーが一ヶ月の間に何回起動しているか、平均利用頻度をあらわしたものだ。やはりmixi、Facebook、Twitterのソーシャルネットワーク系が強い。ゲームより友人交流の方が、リピートを促進する効果が強いようだ。またゲームの入り口としてはGREEやMobageというポータルを選ぶユーザーが多かったが、利用頻度を見てみるとポータル、ゲームアプリどちらからの流入でもそれほど変わらないことがわかった。

 

 

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利用者数でいくと、mixiは1403万人(前月比113%)と微減、Twitterは1491万人(同103%)、Facebookは950万人(前月比123%)と堅調に増加した。Google+は9万人に留まっている。またペーシビューや利用時間では、mixiが他を圧倒している。

 

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ただし、このデータはあくまでPCを前提とした訪問者数(下図の①)であり、携帯利用者を含まないこと、非会員を含んでいることに注意いただきたい。




mixiの決算発表およびSocialBakers最新データ、FindPeople onPlus最新データを引用し、各社の ①訪問者数(PCのみ。非会員を含む)、②アクティブ会員数(月1回以上訪問する会員数)、③登録会員数を比較すると、次表のようになる。

            

参考まで、Netviewから毎週発表されている週次統計を時系列で表にまとめてみた。

 

これは週次のアクティブユーザー(週で1回以上アクセスしたユーザー)をあらわしている。週次データでは、Google+ は訪問者が少ないため、データ信頼性に問題ありと掲示されている。


続いて、三社のPCベースの利用者数推移を見てみよう。

   

  
Facebookが堅実に成長している。mixiもここに来て再加速したようで、この1年間で最も高い数値を記録した。


なお、ニールセン調査ではないが、参考まで、2011年5月度のDocomo多機能携帯(スマートフォンを含まず)におけるインターネット視聴率調査をあわせて紹介しておこう。調査元はVideo Research Interactiveだ。

 




 

このグラフを見てわかる通り、PCと比較して、多機能携帯の利用者においては未だにmixiがTwitterとFacebookを圧倒しているが、下降傾向な点がきになるところだ。ただし、このデータには、TwitterやFacebookが強いスマートフォンの統計は入っていないことに注意したい。
多機能携帯からスマートフォンへのシフトも影響しているだろう。


また、Facebookは、自社統計データ(月次アクティブ会員数やユーザー属性などのリアルタイムに近いデータ)を常に公開している。それに基づくsocialbakers.comの最新チャートも参考まで掲載しておこう。こちらによると最新のFacebookアクティブ会員数は443万人となっている。ニールセンデータが会員以外の閲覧者を含んでいるのに対して、このFacebook自社データはアクティブ会員のみに限定している点に注意したい。


             


さて、ニールセン調査に戻り、三サービスの最新利用時間推移、ページビュー推移を見てみよう。

 


 



利用時間、ベージビューいずれも、依然としてmixiが他を圧倒している様子が見て取れるが、時系列で見ると、mixi、Twitterが下降ないし停滞傾向にあるのに対して、Facebookが堅調に伸びているようだ。

 

ここで、平均滞在時間で比較してみよう。次の表は、今回の2011年7月国内調査結果と、2010年2月ニールセン調査結果(10ヶ国平均)を比較すると次のようになる。

            


この表を見ると、日本のTwitterユーザーの月間平均利用時間は29分と、10ヶ国平均より少ないことがわかる。またFacebookにいたっては40分と、いまだに10ヶ国平均の11%程度の利用時間にとどまっており、活性化に課題があることがわかる。Google+は5分。これは登録と初期閲覧に必要な時間であり、登録以降はあまり再訪されていない様子が見て取れる。

 

続いて、これら3サービスの利用者の重なりのデータをチェックしてみよう。

 



この表は、例えばmixiユーザーの48.0%はTwitterを、32.0%はFacebookを利用しているということを表している。

  

さて、4月度から利用者のデモグラフィックを紹介している。こちらは前月とほぼ同様の結果となった。なお、mixiやFacebookは会員の性年齢別分布を公表しているが、このデータはあくまで第三者による調査で、かつPCページ訪問者を対象としている点に注意したい。またGoogle+のデータも追加したが、利用者属性データに関しても、対象が少なすぎるため信頼性に問題ありと付記されているのでご注意いただきたい。

 





 

総じて職業人が多いが、この調査では携帯利用は対象としていないためだろう。例えばmixiのPV比較では「PC : 携帯 : スマホ = 15 : 80 : 5」とPC利用はわずか15%であり、特に若年層は携帯を中心に利用することが多い点に注意したい。

 

なお、Google+に関してはこちらの記事にて考察しているので、あわせて参照ください。

Google+、その国内アクセス状況、サービスの強み、今後の展開を予測する (2011/8) 

 

 
■ インターネット利用動向調査「Nielsen/NetRatings NetView」に関して

インターネット利用動向調査「Nielsen/NetRatings NetView」は、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにネットレイティングス株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細はこちらまで。

 

 


【過去のニールセン/VRI調査 定点観測記事】

Ameba, GREE, Mobage, mixi, 2011年6月最新VRI調査  (2011/8) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年6月最新ニールセン調査  (2011/7) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi 2011年5月最新VRI調査  (2011/7) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年5月最新ニールセン調査  (2011/6) 

Ameba, GREE, Mobage, mixi 2011年4月最新VRI調査  (2011/6) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年4月最新ニールセン調査  (2011/5) 

GREE, Ameba, Mobage, mixi 2011年3月最新VRI調査 (2011/05) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年3月最新ニールセン調査 (2011/04) 

GREE, Ameba, Mobage, mixi 2011年2月最新VRI調査 (2011/03) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年2月最新ニールセン調査 (2011/03) 

mixi, Twitter, Facebook 2011年1月最新ニールセン調査 (2011/02) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年12月最新ニールセン調査 (2011/01) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年11月最新ニールセン調査 (2010/12) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年10月ニールセン調査 (2010/11) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年9月ニールセン調査 (2010/10) 

mixi, Twitter, Facebook 2010年8月ニールセン調査  (2010/09) 

 

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Google+、ソーシャル分野で最もホットな話題だ。


今や「Facebookは日本で普及すると思いますか?」という定番質問にかわり、「Google+は普及するのでしょうか?」と尋ねられる機会が多くなったほどだ。

 

ただし、現在発表されているGoogle+はあくまで限定公開のレベルであり、長期的な製品ロードマップに基づき、最初の一歩をオープンにしたに過ぎない。その点に留意しつつ、当記事では、ソーシャル界隈における最もホットな関心事、Google+の現状と今後について、できるだけ客観的な考察を試みたいと思う。


■ 過熱するGoogle+報道と、国内利用の現状


Google+に関する報道は過熱気味だ。米国調査会社であるComscoreが定期的にGoogle+のユニーク訪問者数をリリース。8月2日の最新版では、ユニーク訪問者が1ヶ月弱で2500万人に達したと報じている。参考まで、7月22日、2000万人到達の際にリリースで発表された調査サマリーを転載しておこう。





  • 開始から3週間でユニーク訪問者2000万人。招待制である事を考えると驚異的なベース
  • 米国がトップで530万人、続いてインドが280万人、英国が87万人。日本は10位外
  • 利用者デモグラフィックでは、男性が63%、18才から34才が58%

このGoogle+の2500万人という数字が、FacebookやTwitterと比較して圧倒的に早いことに反応している記事も多いが、筆者はこの数字に過剰反応しないほうが良いと考えている。というのも、FacebookやTwitterはソーシャルネットワーク黎明期に利用者を開拓しながら積み重ねた数字なのに対して、Google+の場合は圧倒的なブランドと利用者数を持ち、さらにFacebookが開拓した市場に後発参入した形になっているからだ。

 

仮に、世界のソーシャルネットワーク人口を保守的に見て8億人だとすると、2000万人で2.5%、これはちょうどイノベータ層の割合(2.5%)に相当する。つまり、現時点ではイノベータ(新しもの好きで真っ先に採用する人々) がユーザー登録したことを示すデータにすぎず、継続利用の頻度も不明なため、普及するか否かの判断基準とはならないということだ。例えば、別の調査会社Hitwiseから、7月23日週の訪問者が、その前週と比較して3%ダウンとしたとの調査もある。したがって「Web史上最速」などという言葉には踊らず、現時点では冷静に動向を注目すべきだろう。


実際にサービスが本格普及するか否かは、その後に続く、最も影響力の大きいアーリーアダプター(13.5%)層での受け入れがカギを握っている。この層が本格利用しはじめるかどうかが、その後のサービス普及には決定的に重要なのだ。残念ながら私のまわりでは「機能的には洗練されているが、既存SNSがあるため継続利用するインセンティブがない」という声が圧倒的に多く、現時点で普及すると判断するのは早計だと感じている。


あわせて、注目度も発表当初と比較して落ち着き気味になっているようだ。以下のグラフはGoogle Insight for Searchにて、”Google+” というキーワードでの検索回数トレンドをあらわしたもの。発表時、および利用者が1000万人を超えたという報道近辺がピークとなり、現在はダウントレンドとなっていることがわかる。



【データ元  Google Insight for Search】


では、日本国内の利用者の数はどのくらいなのだろうか。


Nielsen/NetRatings Netview(PCベースのみ)の週間速報をみてみよう。下記表は、mixi, Twitter, Facebook, Myspaceと比較した、Google+の週次利用者(一週間で1度でもアクセスした利用者数) だ。



 

Google+のデータについては、国内4万件のパネルのうち20件未満の利用者しかいないため、データ信頼性に問題があるとの警告が出ている。そのため、利用時間やページビューなどは残念ながら調査対象となっていなかった。


数値の正確性はともかく、Google+の国内アクティブ利用者数は、三大SNSはもちろん、Myspaceと比較しても圧倒的に少ないことは確かなことだ。Google+が、mixi, Twitter, Facebookと競合し、企業がマーケティングで活用できるレベルに達するには相当の時間がかかることは間違いないだろう。

 

このような現状ではあるが、それでもなお、Google+に期待感を持つ人々は多い。それは、Google+が機能的に洗練されている上に、Googleだからこそ実現できる将来展開があるからだ。次節で、そのGoogle+の強みをまとめてみたい。

 

 
■ Google+ の強みを分析する


Google+は、(1)絆を分類できるサークル機能、(2)片方向の関係性、(3)関心トピックのニュースを集めるスパーク機能 (4)強力なチャット機能 といった機能的特徴を持つソーシャルネットワークだ。

 

特にソーシャルネットワークのキモとなるソーシャルグラフに関して、国内の他サービスを包含する機能性を持っている。




強い絆を主対象とするmixi、弱い絆を主対象とするFacebook、そして一時的な絆を主対象とするTwitterに対して、最後発のGoogle+は、サークルをカスタマイズすることで、それらすべてをカバーできるように設計されている。


【参考記事】

ソーシャルグラフの進化と新興サービスがとるべき戦略 (2011/5) 


ただし、Google+の強みは、ソーシャルネットワークとしての機能よりも、Googleがすでに持つ外部サービスとの連携性にこそあると考えるべきだ。具体的にあげてみたい。

  1. Googleコンシューマ向けサービス (検索, 地図, Picasa, YouTube etc… )と連携を図れる点
  2. Google Apps (Gmail, Google Calender, Google Docs etc… )と連携を図れる点
  3. Andriod機器において、標準共有プラットフォームとなりうる点
  4. Google Chrome、Chrome OSにおいて、標準共有プラットフォームとなりうる点

これらは、ネットの覇者Googleならではの強みであり、Facebookといえども対抗困難なものが多い。


特に、2の強みを生かした企業内ないしタスクチーム向けソーシャルネットワークは個人的に面白いと考えている。ここはFacebookも進出が遅れている分野だからだ。競合となるサービスは、FacebookやTwitterというより、むしろYammerやSalesforce Chatter、国内ではサイボウズのようなグループウェアになるのではないだろうか。


また、1のサービス連携と3のAndroid連携のあわせ技は、Googleとして最も計算しやすい利用者獲得手段と言えそうだ。ガートナー予測(2011年4月)によると、Android携帯の販売台数は、2011年に1.8億台、2012年に3.1億台、2015年には5.4億台に達すると予想されている。



【モバイルOS 販売台数シェア by Gartner 2011/4  元記事


Android機器では、Google+と連動することで、写真を撮る、動画を撮る、スケジュールを入れるなどのアクションを、自然な操作性で友人とシェアできるようになるはずだ。これはコンシューマー向けに最大の売りと言えるだろう。(参考記事 ) また、Android連携ほどの破壊力はないが、Chrome連携もPCユーザーの獲得には強みとなるだろう。


これらの強みが本格化すると、モバイルインターネットの爆発的普及の波にのり、毎年億単位で利用者が増えていく可能性も考えられる。これはFacebookが最も恐れるシナリオの一つだろう。

 

 
■ Google+ の狙いと普及シナリオ


Googleの狙いは、短期的なものと長期的なものに分かれるだろう。


短期的には、Facebookという、Googleにとって巨大な不可侵領域をオープン化すること。つまり、そこにあるソーシャルストリームとソーシャルグラフを、検索サービスに活用できるようとすることだ。その目的であれば、Google+ はメインのソーシャルネットワークとならなくても良い。そして、すでにGoogle+のデータが検索対象となりはじめたと報告する記事 (投稿がGoogle検索エンジンにインデックスされ始めた件) も登場した。

 

利用者がGoogle+とFacebookやTwitterを連動することでのソーシャルストリームは取り込めるし、サークル機能を活用しはじめれば精緻なソーシャルグラフを獲得できる。さらにスパーク機能が普及すれば、Facebookの弱みとも言えるインタレストグラフまで獲得できるようになり、Googleの検索サービスや広告ターゲティングの精度は大きく向上することになるだろう。

 

一方、長期的な目標は、前述の通り、さまざまなGoogleの既存サービス、既存OSと緊密連携することにより、本格的にFacebookのシェアを奪うことだろう。例えば、Google Appsとの連携を進めると、Google Calenderに書かれているイベント、業務上のtoDo項目、Google Docsの文書などのオブジェクトに対して、直接コメントできるようになる。それらの変更点を、サークルで指定した関係者に自動通知することも可能だ。つまり、ビジネスオブジェクトがソーシャル化するということだ。この生産性向上効果により、Google Appsユーザーを中心に利用がすすむ可能性は高いのではないだろうか。

 

同じ土俵で、圧倒的な会員数を誇るFacebookに対抗するのが困難なことは、Googleも当然理解している。まずビジネス分野というFacebookの弱みに集中して、まず一定レベルのアクティブ利用者を獲得する。その上で、AndroidやGoogleサービス(地図、写真、動画など)との連携を強みとし、初期利用者の友人に範囲を広げ、本格的にFacebookに対抗していく作戦をとるのではないだろうか。

一方のFacebookも、手をこまねいて傍観することはないだろう。Google+新機能の一つ「ビデオチャット」を、ほぼ同時にSkype連携の発表で追撃したように、ビジネス系や検索系ではMicrosoft、モバイル系では携帯キャリアと組むなどして、Google作戦の封じ込めを次々と図ってくることは間違いないだろう。

 

 
■ Googleに期待すること

  

以前、Googleは、データポータピリティ技術「Friend Connect」でソーシャルグラフのオープン化を促進したが、Facebookの「Facebook Connect」に圧倒され、一敗地にまみれている。ソーシャルグラフのデータポータビリティは、自らの個人情報を自らの手で管理するという、ソーシャルメディア時代に極めて大切な概念となるものだ。(Facebookは友人のメールアドレスは本人のものではないということで、ソーシャルグラフを事実上非公開にしている。また大規模サイトのAPI利用は禁止されているため、過去にもTwitter、Apple(Ping)、GoogleなどがAPI接続を拒否されている)


ソーシャルグラフを自ら管理し、Facebookを含むさまざまなソーシャルネットが相互メッセージングできるようなオープンな仕組みができることこそ、健全な競争が促進され、新しいシェア文化が加速するために極めて大切なことだ。また、そんな環境になれば、国産SNSであるmixiも捲土重来を期すことができる。


Googleは「オープン化」を世界で最も積極的に推進する企業と言ってよいだろう。Google+ が成功するか否かは、現時点では神のみぞ知る領域だが、業界全体の健全な成長を促すという意味では、Google+ が牽引する形で競争が加速されるカタチが望ましい。そして、Google効果によってソーシャルネットワーク(つまりFacebook)のオープン化がすすむことを切に願いたい。

 

 

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